メリーさんのひつじ

ボイメンの現場の記録

まぢかにせまる世界

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こちらの記事はよこさんの企画「25Doors 〜25人のボイメン沼落ち語り〜 Advent Calendar 2020」参加記事です。

 

こんにちは。昨年に引き続き、今年も楽しそうな企画をやるんだな〜と思って見ていたんですが、田村推しが少ないとのことでせっかくなら参加してみようかな、と参加の名乗りを上げてしまいました。私は感想とか自分の思いとかを言葉にするのがとても苦手なので、相変わらず拙い言葉になってしまうかとは思いますが、最後までお付き合い頂けますと嬉しいです。

 

私は三次元のいわゆるアイドルというものが好きではありませんでした。更にいうと、幼少期や小学生の頃のあれやこれや、それから厨二病などによってそもそも人間自体があんまり好きではありせんでした。

 

学生時代の友人たちは、アイドルに対して憧れの男の子という感じでかっこいいとかかわいいとかもてはやしていましたが、私は人間の顔の美醜に疎く、かっこいいとかよくわかんないな…という感じでみんなそういうのが好きなんだと思って見ていました。

 

私から見て画面の中で歌ったり踊ったりするアイドルはどこか遠い異世界の住人という感じで、現実感もなく、特に興味を抱くことなく、私の意識をするっと通り抜けていきました。

 

そんな私が学生時代に何をしていたかというと、もっぱら二次元のオタクをしていました。

二次元の世界は現実と完全に切り離されているので純粋にフィクションとして楽しめました。物語のキャラクターたちに感情移入して笑ったり泣いたり、ときに考え込んだりしながら応援しているうちに友達ができ、一緒に語り合ったり、リアルイベントに行ったりして遊んでいるうちに気付いたら大人になっていました。

 

 

そんな三次元、ましてやアイドルに全く興味のなかった私がボイメンと出会ったのは本当に奇跡のようなことだと思います。私は名古屋生まれ、名古屋育ちですが、人混みが苦手なので(人間が嫌いだから笑)栄や名古屋、イベント会場には進んで行ったりしません。さらにテレビもあんまり好きではないので(人間ばっかり映るから笑)、過去に放送していたボイメンの冠番組も全く見た記憶がありません。かろうじて名前ぐらいは聞いたことがあったものの、アイドル的なやつでしょと思考の端に押しやっていました。そんな私がボイメンに出会えたのは職場の後輩のおかげでした。

 

後輩は、隠れボイメンファンでした。自分のことをあまり話すタイプではないのでボイメンファンであることを知ったのも繁忙期に気が狂った末の半ば事故みたいなものでしたが、一度話すとタガが外れるのがファンもといオタクという生き物。今まで誰にも話せなかったボイメンの話ができる相手を見つけて嬉しいようで、そこから後輩はすごい勢いで私にボイメンの話をし続けました。

 

もともと話を聞くのが好きな性質だったので、特に興味はなかったけど、とりあえず後輩の話を聞き続けました。後輩は話を聞いてあげると喜んでくれて、それが嬉しかったのもあります(チョロい先輩)。ちょっとボイメンのことを勉強していくと、私が自分で調べたことが嬉しいようでとても褒めてくれて、そして喜んでくれました(果てしなくチョロい先輩)。

 

そして後輩からボイメンを浴びせられはじめてから1年以上経った頃、いまだにメンバーの名前も顔も一致していなかったけどライブ映像を見たいな〜と思いはじめました。

 

そのころにはボイメンはいわゆるアイドル的なものとは違う気がしていました。

もともと歌ったり踊ったりするためではなく、お芝居がやりたくて集まったメンバーだと知りました。名古屋の町おこしお兄さんを自称していると聞きました。休日は近所のイオンでイベントをやったりしていると聞きました。そんなことを聞いているうちに名古屋生まれの私は名古屋で頑張るボイメンのお兄さんたちに親近感を抱いてしまっていました。

 

 

さっそく友人が貸してくれた円盤を見ることにしました。私が借りたのは武道館の円盤でした。どんなもんかな!楽しいといいな!と見ているとそこからは訳の分からないことが起こり続けました(ここからは武道館のセトリを思い出しながら読み進めてください)。

 

 

まず客席を煽りに煽ってはじまるコント。なんで????いや、なんかすごい声の人おるな…。

そしてやっとライブがはじまるとめちゃくちゃかっこいい。会場を見回す目つきも口上もすごいかっこよくてわ〜!と思った途端歌詞がおかしい…。ピーヒャラドンドンって言ってる…。え、ダンス愉快すぎない???

いや全体的にダンス愉快だな??振り付けめちゃくちゃおもろじゃん!ヤンファイソーレってなに?ハクナマタタ???

自己紹介親切だけどお母さんどうした?年中無休の桜前線、声に出して読みたい日本語すぎん???

うわ、めっちゃなごや。めちゃくちゃなごや。

振り付け〜めちゃくちゃ前のめってる〜おもろ〜!!!!!

えっ、突然の王子様!?王子様もいけるんですか!?振り幅すごいね!?

歌のベストテン!?はるか昔にどこかで見たことのある番組に似て…?

かわいい曲だけど様子がおかしいな?ナス被ってる人おるしここでもお母さん…。

いや丈!

えっ!戦ってる!!かっこよ!!!えっ、なんでもできるなこの人たち!!!!槍すご!!!!三國無双かよ!?!?!?

え〜〜〜〜泣いちゃった…感情ジェットコースターじゃん…。え〜〜〜〜良…。

かっこよ…!?人が飛んでる?????

 

 

もうね、本編のライブだけで全然ツッコミどころだらけ。マジで何してるのこの人たち。めちゃくちゃ面白いじゃん!?

しかもこのあとアンコールの間に楽屋に中継入るんだよ!?そんなんはじめて見たわ!!

とにかくめちゃくちゃ楽しかった。パフォーマンスがどれも他では見たことがない感じで、なんだこれ!?ってずっと楽しかった。

楽しくて楽しくて、好きすぎて返す前に20回以上は見たと思います。

 

 

円盤が楽しすぎて、ボイメンを生で見たくなってしまいました。円盤の中の人たちが本当に楽しくて面白くて仕方のない人たちなのかこの目で確かめたくなりました。

 

そうしたら、タイミングよく後輩に誠のライブに誘われました。名古屋は売り切れちゃってるけど、大阪のチケットが余ってるから行きませんか?と言われ、すぐに行くと答えました。

誠のライブ、めちゃくちゃ楽しかったです。曲は武道館の曲しかわからなかったし、予習はレディバイとドギマギだけしかしなかったけど、それだけですっごく楽しめました。誠が大好きになっていました。

 

そしてその後、ちょうどヤンファイのライブが名古屋であると知りそちらもチケットを取りました。誠がめちゃくちゃ楽しかったから、ヤンファイも楽しかったら本物だなと思っていました。

結果、めちゃくちゃ楽しかった。ボイメンの楽しさは円盤の中だけじゃなくて、本当に存在していました。今までアイドル的なものを見ても遠い世界の人たちだ…と思っていましたが、それは私が勝手に遠ざかって、自分とは関係ないと思っていた世界で、その世界が突然目の前に現れました。

 

 

武道館の円盤には冒頭にボイメンのメンバーの活動初期の映像が入っています。チラシ配りをしたり、動員が5名だったとき、テレビ塔の前に540人が集まって大喜びしているところ、誠の動員が100人を超えて盛り上がってるところ、初ワンマンでの動員が1500人になったところ。そういった映像が入っています。

それを見たときからうっすら意識していたんだと思います。ボイメンは確かに存在していて、私の立っているこの世界と繋がったところにいるということを。

 

チラシを配る栄の街並みも知っている。テレビ塔はおばあちゃんと何度も登った。遠くで起こっていると思っていたできごとは実はすぐ近くで起きていました。

 

関係ないと思っていた世界は、なぜかステージの上からステージの端ギリギリの靴が半分ステージから出ちゃってますよってくらい近くまで迫ってきて、声出せよ!拳あげろよ!って参加を促してきました。

 

そんな風に鼻の先にめちゃくちゃ楽しそうな世界を突きつけられ、その先に進まないという選択肢が私にあったでしょうか。

 

そんなこんなでうっかりボイメンの沼に足を踏み入れたところで、私の推しも決まっていました。

 

武道館のライブを何回も見ているうちに、私が心惹かれたのは田村侑久さんでした。

ただでさえめちゃくちゃ楽しい武道館のライブで、一際楽しそうにしていたのが田村さんだったからです。

 

笑ったり、真剣な表情を見せてくれたり、泣いてしまう場面もあれば、泣いているメンバーに寄り添ってにこにこしていたり、カメラに向かってぶりっこしたり、かと思えば白目していたり、とにかく感情表現が豊かな人だなと思いました。そして、お客さんを全力で楽しませつつ、自分もとても楽しんでるんだなと思いました。

 

ムチューマンで平松くんに遠くから駆け寄ってくのも移動距離すごいじゃんwと笑ったし、前のめりのジャンプも本田くんとくるくる跳んで楽しそうだし、CFCでは客席内で大きな風船が萎んでボコボコになったやつをメンバーと指差して爆笑してるし、なんかめっちゃ楽しそうなんですよね。それにF&Fの口上も「いつもの日課は幸せ探し!たとえ辛いことがあっても落ち込まない!チラシ配りのポジティブ王子!それが俺田村侑久!」ってなんかめちゃめちゃハッピーパーソンじゃん!?ってなります。そんなステージ上で楽しそうにしてる田村さんの姿にどうにも心惹かれていました。

 

ヤンファイのライブで、はじめて田村さんを生で見たんですが、田村さんはやっぱり円盤で見たままの、なんか楽しそうなお兄さんでした。

表情がころころ変わって、合間に他のメンバーにちょっかいかけたり、ステージに倒れる振り付けのあと1人だけそのまま跳ね起きしていたり、ステージで楽しそうにしている姿を見て、私も楽しくなっていました。

 

それと同時にこのライブでは田村さんの一生懸命さや真摯さを感じました。シアワセアンテナを聴いたときに、うまく言えないんですがすごく優しくてあたたかい気持ちになって、この人がそうさせてるんだなと思って、初めて聴いた曲だったけど泣きそうになっていました。

 

そんなステージから伝わってくる、田村さんの楽しそうな姿とその背後にチラッと見えたような気がした人柄に私は惹かれたんだと思います。その日、私が伝わってくると感じたものは、私の勘違いの可能性ももちろんあります。でも、私は私が受け取ったものを信じたいと思いました。そして、私が受け取った田村さんの姿を私は応援したいと思いました。

 

以上、これが私の沼落ちでした。

拙い文ですが、ご静聴(?)ありがとうございました。

 

 

追伸

こういうところを好きになりました!!!!